ブラインドなどによる日射のコントロール方法に加えて樹木による熱環境の調節も大切です。

樹木は寒さ、暑さを和らげる効果があります。夏、外気温度が30℃の時、樹木内の空気は5℃ほど低く、地表面はさらに低く20℃ほどです。

また、芝生による照り返し防止の効果も見逃せません。図1は4月と8月の照り返しの効果を示したものです。


夏は芝生が効果的
春先は、まだ芝生も生育していないので、コンクリート表面と芝生との差はほとんどありませんが、8月は10℃ほどの差となります。冬は土の表面がよく、夏は照り返し防止に効果的です。

冬は枯れ、夏は青々と茂る芝生の自然の姿が、そのまま熱環境に生きています。

自然利用の日除け
樹木による自然の日除けも大切です。夏は茂り、冬は枯れる落葉樹は、自然の日除けには最も適しているといえますが、庭の掃除、トイの詰まりなど頭の痛いことがつきまといます。

図2は常緑樹による日除けを模式的に表したものです。幹高はなるべく高いものがよいでしょう。幹高と同じ程度家から離して植樹すると有効的です。

組み合わせを工夫
夏の強い日差しが室内に入ることを防ぎつつ、地表に深い陰をつくり、照り返しも防ぎます。常緑樹と落葉樹、そして芝生をうまく組み合わせて、樹木による熱環境の調整をして下さい。